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  • 守田@Phoenix

“成長給”という考え方


2020年4月1日、働き方改革の本丸である「同一労働同一賃金」が遂にスタートしました。

中小企業の適用は、1年後の2021年4月だからと悠長に過ごすことはもはや許されません。


昨日の日経新聞でも「新人とシニア給与差縮む」との見出しで、

令和の新入社員向けに新しい働き方を考える1面にわたる特集記事があり、

令和の人事制度の在り方を改めて考えてみました。



現在となっては高コスト体質の諸悪の元凶のような「年功給」という給与体系は、

いわゆる高度経済成長という背景があって初めて成立する

昭和時代の給与支払システムでした。


1年勤続が増し、1歳年をとって、より豊かな生活を送ってもらおうとの配慮から、

本人の能力伸長や貢献実績とはほとんど関係なく誰もが昇給させてもらえる、

今となっては本当に平和な時代の象徴であったように思えます。


そんな高度経済成長が未来永劫続くと錯覚しバブル期に突入!

しかし、昭和が終わりバブルが弾け、経済成長がストップする中で

「年功給」が継続不能となった平成に入ると「成果給」という、

単純に実績の数字だけで給与を決めようとする時代に突入することに…。


或る意味では人間性そのものを否定し、

結果数値だけが独り歩きして給与が決まっていくという給与制度への移行は、

人間性を度外視した給与支払システムへの移行を意味していたようにも思えます。


昭和の大らかな時代からすると、非常に冷徹な人事制度の社会が

変わっていったように感じたのは私だけではないと思います。


ポスト成果給


年功序列・終身雇用・企業内組合という日本的経営の“三種の神器”+新卒一括採用という

日本的経営が終焉しようとしている今、

年功給に変わる成果給という制度に移行を試みたものの、

結果的には「年功給」を温存させながら

給与引き下げの道具としてだけ効力を発揮した「成果給」も

実質的にはキチンと機能せず、

労使対立という大きな弊害をもたらしてきただけのようにも思えます。


そんな中で、令和の始まりとともに日本では

「働く時間を削減しながらGDPを上げてゆくために」

働き方改革を断行することになりました。


働き方改革は、単なる「労働時間の削減」が目的ではなく

「労働時間を削減しながら経済成長を果たしていく」ことが目的であり、

単位時間あたりの付加価値増大という生産性向上が、

企業にも社員にも求められているのが大きなポイントであるということを

私たち国民は絶対に忘れてはなりません。


そういった時代背景を踏まえると、これからの給与決定の要素は、

新入社員とかシニアとか世代別ではなく、

その仕事に求められる期待に応えられるか否かによって

給与が決まってゆく欧米の「仕事給」に近いものに

なっていかざるをえないのではないかと思っています。


そして、期待する成果責任を果たすことが出来れば

そのポストにふさわしい水準の給与を手にすることができ、

年々期待成果が大きくなり責任を果たすことによって、

より大きな昇給を実現してゆく、本人の成長に呼応した給与支払システム

移行せざるを得ないのではないかというのが

私の考える「成長給」という考え方になります。


幸いなことにここ数年の新入社員の意識調査の回答に

「自分が成長できる会社」に対する期待が高まっている令和の時代に

「成長給」という概念が市民権を得て行けるのではないかと大きな期待をしています。


全社員が成長した結果、業績が向上し、社員の給与が上がっていけばハッピー!

但し、その時に気を付けないといけないのが、

これまでの「全員一律」という護送船団方式の発想。


能力の高い(貢献度の高い)人財は、

努力もしない人間と一緒に扱われることを極度に嫌うという特性を理解して、

そういった有能な人財を本気で重用していくために、

適正な人事評価を実現させることが必須条件として

これからの令和の時代の人事制度に求められてきます。


ぜひとも、本当にモチベ―ションを上げていきたいと思える人たちが

歓んで働ける人事処遇制度の導入を真剣に考える経営者が

どんどん増えてくることを期待してやみません。


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